お気に入りの香水を、もっとたくさんの場面で楽しみたい。
そう思ったことはありませんか?そんな時にふと頭をよぎるのが、「香水をルームフレグランスとして使えないかな?」というアイデア。
実は、香水を部屋の香りとして楽しむことは可能です。
しかし、香水は本来肌に使うことを想定して作られているため、ルームフレグランスとして使うにはちょっとした工夫が必要です。
今回は、その使い方と注意点をコラム風にまとめました。
香水をルームフレグランスとして使うためのポイント
1. スプレーの工夫で香りを拡散
香水をルームフレグランスに使う場合、まずはスプレーの仕方が大事です。直接部屋中に香水をスプレーするのではなく、少量の香水を水で薄めてスプレーボトルに入れ、空間に軽くスプレーするのがベストです。
水で薄めることで、香水が強くなりすぎず、心地よく空間全体に広がります。
また、カーテンやソファ、クッションなど布製品に軽くスプレーすると、ふんわりとした香りが長続きします。ショーレイヤードのように元々軽やかな香りの場合は水で薄める必要はありません。
また、香水の成分がシミになる可能性があるため、スプレーする前にテストするのがおすすめです。
2. 香りをコットンに染み込ませて広げる
もっと控えめに香りを楽しみたいなら、コットンやティッシュに香水を少量スプレーして部屋の隅に置く方法があります。
この方法は、香りがゆっくりと拡散するため、空間全体に穏やかな香りが漂います。
例えば、デスクの上や寝室のサイドテーブルなど、落ち着いた香りが欲しい場所に最適です。
特に、夜寝る前に好きな香りを楽しみたい時におすすめです。
3. 香水の種類に気をつけて選ぶ
香水をルームフレグランスとして使う際は、どんな香りを選ぶかも重要なポイントです。
肌につけて良い香りでも、部屋全体に広がると強すぎる場合があります。
例えば、フローラルやシトラス系の香水は軽やかでリフレッシュ効果があり、部屋に適した香りです。
一方、ウッディやスパイシーな香りは強く持続するため、狭い部屋では重く感じるかもしれません。
空間の広さや目的に合わせて、香水の香りを選びましょう。
4. 使い過ぎないのがコツ
香水は少量で強い香りを放つように設計されています。そのため、ルームフレグランスとして使用する際も、少量を心がけることが大切です。
特に、香りが強すぎると部屋にこもり、不快感を与えることもあります。
空間に適した量を使い、あくまでも控えめに楽しむことで、リラックスできる空間が保たれます。
5. 香水の保管場所にも注意を
香水をルームフレグランスとして使う時も、保管場所には注意が必要です。
高温多湿の場所や直射日光の当たる場所に置くと、香りが変化したり、劣化が進む可能性があります。
涼しくて暗い場所に保管することで、香水本来の香りを長く保つことができます。
これは、ルームフレグランスとして使用する場合でも同様です。
6. 部屋の換気を忘れずに
香水を部屋で楽しむ際には、香りがこもりすぎないように換気も大切です。長時間香りがこもると、逆に疲れてしまうことがあります。
適度に窓を開けたり、空気を入れ替えることで、心地よく香りを楽しむことができます。
◆まとめ
香水をルームフレグランスとして使うことは、ちょっとした工夫で手軽にできるアイデアです。
ただし、香りの種類や量に気をつけて、空間に合わせた使い方を心がけることが大切です。
お気に入りの香りをお部屋でも楽しみたい時には、少しずつ香りを取り入れて、リラックスした空間を作り上げてみてください。
香水の持つ香りの力で、自分だけの特別な空間を演出する楽しさを味わってみましょう。
SHO ISHIZAKA/石坂将
フレグランスプロデューサー/株式会社セントネーションズ 代表取締役。1982年生まれ。学習院大学卒業後、英国ランカスター大学大学院にて修士課程を修了。帰国後フレグランス業界に従事し、数多くの商品をプロデュース。2010年にはプロデュース商品が日本フレグランス大賞を受賞。2012年1月にフレグランスメーカー「セントネーションズ」を設立以降、オリジナルブランド「ショーレイヤード」の企画・開発のほか、独自のネットワークの強みを生かし、あらゆるコンテンツとフレグランスを掛け合わせ、数多くの著名人やスポーツ選手、ブランドとのプロデュース商品を手がける。