レザーの香りと、研ぎ澄まされた孤高の美 – SHOLAYERED スキップしてコンテンツに移動する
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2025.04.14

レザーの香りと、研ぎ澄まされた孤高の美

香水にはさまざまな表情があるけれど、レザーの香りほど「強さ」と「しなやかさ」を併せ持つものはない。

初めてレザー系の香水を嗅いだとき、私は思わず目を閉じた。そこには、まだ誰も触れていない上質な革の滑らかさと、どこか煙草やウッドを思わせるような深みがあった。その香りはまるで、夜の都会を颯爽と歩く人物のように、静かでありながら確かな存在感を放っていた。

レザーの香水は、単なる「革の香り」ではない。タバコのスモーキーさを纏ったもの、ウッディな温もりが加わったもの、動物的なワイルドさを秘めたもの。どれもが独自の個性を持ち、身につける人によってまったく異なる表情を見せる。

私は時々、この香りに助けられる。自分の中の弱さを隠したいとき、あるいは迷いを振り払いたいとき。この香りをまとえば、どこか心の奥底に眠る「自分だけの強さ」を思い出させてくれるのだ。

レザーの香りは、まるで磨き上げたナイフのようなもの。鋭さの中に、美しさがある。




SHO ISHIZAKA/石坂将
フレグランスプロデューサー/株式会社セントネーションズ 代表取締役。
1982年生まれ。学習院大学卒業後、英国ランカスター大学大学院にて修士課程を修了。帰国後フレグランス業界に従事し、数多くの商品をプロデュース。2010年にはプロデュース商品が日本フレグランス大賞を受賞。2012年1月にフレグランスメーカー「セントネーションズ」を設立以降、オリジナルブランド「ショーレイヤード」の企画・開発のほか、独自のネットワークの強みを生かし、あらゆるコンテンツとフレグランスを掛け合わせ、数多くの著名人やスポーツ選手、ブランドとのプロデュース商品を手がける。