グルマンの香りと、記憶の奥にある甘さ – SHOLAYERED スキップしてコンテンツに移動する
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2025.04.16

グルマンの香りと、記憶の奥にある甘さ

香りには、時を超えて記憶を呼び起こす力がある。

中でもグルマンの香りは、幼い頃の幸福な記憶をそっと包み込むような、やさしく温かな力を持っている。

バニラの甘さ、キャラメルのとろけるような誘惑、チョコレートのほろ苦さ。
グルマンの香水を嗅ぐと、まるでカフェの扉を開けた瞬間のような心地よさに包まれる。ふとした拍子に感じる甘い香りが、どれほど心を穏やかにしてくれるかを、私たちは日常の中で気づかぬうちに知っているのかもしれない。

私は幼い頃、母が焼いたクッキーの匂いが好きだった。
焼き立ての生地からふわりと漂うバターの香り、オーブンの熱とともに広がる砂糖の甘さ。
その匂いがキッチンから漏れ出すたび、私は小さな手でクッキーを頬張りながら、何とも言えない幸福を感じたものだ。

だから、グルマンの香水をまとった日は、少しだけ心がほどける。
忙しさに追われる日々の中で、「甘さ」はときに不要なものとして扱われがちだ。
でも、本当にそうだろうか? 甘さを求める心は、きっと誰の中にも眠っている。
そして、それを思い出させてくれるのが、グルマンの香りなのかもしれない。

 

ひと吹きすれば、どんな日も少しだけやさしくなる。

そんな魔法のような香りを、私は愛してやまない。

 





SHO ISHIZAKA/石坂将
フレグランスプロデューサー/株式会社セントネーションズ 代表取締役。
1982年生まれ。学習院大学卒業後、英国ランカスター大学大学院にて修士課程を修了。帰国後フレグランス業界に従事し、数多くの商品をプロデュース。2010年にはプロデュース商品が日本フレグランス大賞を受賞。2012年1月にフレグランスメーカー「セントネーションズ」を設立以降、オリジナルブランド「ショーレイヤード」の企画・開発のほか、独自のネットワークの強みを生かし、あらゆるコンテンツとフレグランスを掛け合わせ、数多くの著名人やスポーツ選手、ブランドとのプロデュース商品を手がける。